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ERP導入により得られるメリットは?失敗しないためのポイント4つ

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ERPは、大企業だけでなく中小企業からも注目を集めている考え方です。しかし、「そもそもERPがどういう意味なのか知らない」「ERPを導入するメリットが分からない」という方は多いのではないでしょうか。

今回はERPの歴史と現状を踏まえて、ERP導入のメリットやERP導入を失敗しないためのポイントを解説します。ERPについて詳しく知らない方、これからERPを導入したい方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

1.導入する前に知りたい!「ERP」について

ERPイメージ

ERPとは「Enterprise Resources Planning(企業資源計画)」の略称です。企業が持っている経営資源を管理し、計画を立てて経営活動を行うためのシステムを指します。

ERPが管理する資源は、主に「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つです。ヒト・モノ・カネ・情報を一元管理することで、企業の状態をリアルタイムで把握することができます。経営をサポートする役割もあり、業務効率化を図る際に役立ちます。

まずは、ERPの歴史と現状を紹介します。

1-1.歴史と現状

日本でERPが普及した時期は1990年代です。当時は海外製のERP商品しか存在せず、日本の商習慣に合わせたシステムを開発するためには多大なコストが必要でした。

しかし昨今のERPは、パッケージソフトウェアとして変化しています。
企業がコストをかけてERPシステムを開発する必要がないため、中小企業でもERPを簡単に導入できるようになりました。

ERPの導入難度が低くなった理由には、SaaS型ERPの登場が挙げられます。SaaSとは「Software as a Service」の略称で、クラウド形式で提供されるソフトウェアのことです。SaaSの登場によって、ERPを運用するためのインフラ環境の整備が不要となり、インターネット環境があればERPを利用することが可能となっています。

そのため現在、ERPは経営規模の小さな企業でも運用できるIT製品として活用されています。

2.ERPを導入することで得られるメリットとは?

ERPは「システムの役割・機能・将来的な発展性」の点で、従来の基幹システム・業務システムとは異なります。

従来のシステム

ERPシステム

システムの役割

各ユーザーの業務効率向上 企業全体の最適化

システムの機能

各ユーザーの業務フローが効率化した結果、経営状態を改善する 企業全体の業務・体制を革新することで、経営状態を最適化する

将来的な発展性

一定の業務効率化は望めるが、さらなる発展は期待できない その他システムとも連動することで、発展的な構築ができる

従来のシステムと比較して、ERPはより経営に寄り添ったシステムであることが特徴です。ここからは、ERPの導入で得られる3つのメリットを解説します。

2-1.情報の一元管理

ERPによる情報一元管理のイメージ

ERPを導入するメリットの1つが、情報の一元管理が行えることです。

一般的な企業では、会計・生産などの業務用ソフトを使い、部門ごとに情報を管理しています。業務用ソフトは、各部門の性質に合わせて作られているため、部門の社員にとって使いやすいことが特徴です。しかし、数字の修正作業が必要になるなど、経営に必要なデータを参照する用途に業務用ソフトは向いていません。

その点、ERPは各部門の情報を一本化できるため、部門間での情報の齟齬がなくなります。1つのシステムに入力するとシステム全体に反映されることから、データの修正や摺り合わせ作業はほとんど必要ありません。経営者が必要なデータをすぐに抽出・分析することもできます。

2-2.経営情報の可視化

ERPは、現在の経営情報を可視化できることが特徴です。
ERPに入力されたデータは自動的に処理・データ分析されるため、現在の資産情報や売上、人材などの経営情報をリアルタイムで確認できます。また、財務会計のような負荷の大きい業務も効率化が可能です。

IT・グローバル化が進む現代では、スピーディーな判断が企業経営の成否を左右すると言っても過言ではありません。経営情報の可視化による素早い経営判断ができるERPは、競合他社に遅れをとらない経営戦略を立てるために有効なツールです。

2-3.ガバナンスの強化

ガバナンスの強化

ERPによる情報の一元管理は、ガバナンスの強化にも役立ちます。

情報が部門ごとに散逸している管理体制は、粉飾決算や横領など、不祥事の温床となりやすい状況と言えます。
データ管理とアクセス権限を一ヵ所に集約するERPは、組織内部を統制することで、不祥事が起こりにくい体制作りが可能です。会社内で不祥事や法令違反が起きないよう、ERPでガバナンスの強化を図ることは、社会的信用の維持・向上にも繋がる大きなメリットです。

また、ERPはデータの整合性を保つことができるため、故意の不祥事だけでなく偶発的なミスも防ぐことができます。後からデータの確認・修正を行う手間がなく、システムの運用が楽になるでしょう。

3.ERP導入を失敗させないためのポイント4つ

ERPにはさまざまなメリットがありますが、ERPを導入することで即座に成果が出るわけではありません。逆に、現場の動きやデータの反映速度が悪くなることで、ERP導入が失敗で終わってしまうケースもあります。

ERP導入を失敗させないために、4つのポイントを押さえましょう。

3-1.導入の目的を明確にする

ERP導入の際は、導入する目的を明確にして、具体的なゴールを設定しなければなりません。ERPは企業が抱えている課題を解決するために活用するものです。ERP導入後は、設定したゴールを達成できたかどうか確認する必要があります。

まずは、自社の抱えている課題からERP導入の目的を考えましょう。
ERP導入の目的は一つだけとせず、段階的に設定することが失敗しないためのコツです。

3-2.複数の目線で評価する

ERP導入は複数の目線で評価

ERPは企業全体の情報管理に使用するシステムのため、さまざまな社員が利用することになります。そのため、経営者にとって理想的なERPでも、現場の社員には使いづらく不評となるケースも少なくありません。

ERP導入を失敗に終わらせないために、導入前は全社員による複数の目線でERPを評価しましょう。経営者だけでなく、現場・システム管理者・監査・経理の目線でも評価することが、最適なERPを見つけるために欠かせないプロセスです。

3-3.長く付き合えるベンダーを選ぶ

ERP導入を成功へ導くためには、長く付き合えるベンダー(開発事業者)を選ぶ必要があります。ソフトウェア自体が使いやすいだけでなく、自社が抱える課題を理解して解決に努めてくれること、業界を取り巻く環境に合わせた提案や仕様変更・追加開発に応じてくれることが、優良なベンダーの要件です。

ERPのベンダーを選ぶ際は、以下の2つのコツを押さえましょう。

・実績や状況などを調査しても、導入事例は参考にしない
ベンダーを検討する際、開発したERPの実績やサービスの利用状況は参考となるポイントです。しかし、ERPを導入する目的は企業ごとに異なるため、実際の導入事例はあまり参考となりません。

・一社に絞り込まず、複数の事業者を比較する
最初からベンダーを一社だけに絞り込むと、比較対象がないため、優良なベンダーであるかどうかが判断できません。複数の業者を比較することがベンダーを選定するコツです。

3-4.ナビゲーションツールを使用する

ERPの導入後、システムの操作面で問題が生じることもあります。社内の全部門で使えるとはいえ、全社員がすぐERPの操作に慣れるわけではありません。
操作がよく分からない人が多い場合、結局システム運用は定着せず、結果としてERPの導入は失敗に終わりやすくなります。

そのため、ERPを導入する際に「ナビゲーションツール」も一緒に導入するとよいでしょう。
ナビゲーションツールとは、ERPなどのシステム画面上に直接操作手順や、注意事項の吹き出しを表示させることができるソリューションで、社員にマニュアルを読ませたり、操作教育を行うことなく、システム定着を実現する最近注目のツールです。
ナビゲーションツールの中でも「Dojoナビ(ドージョーナビ)」は、マニュアル作成ソフト「Dojo」の後継サービスで、操作するユーザーごとに表示させるコメントをカスタマイズできるので、社員の習熟度に応じて操作方法を教えるため、ERPの導入、定着がスムーズに進みます。
ERPに併せてDojoナビの導入もぜひ検討してみてください。

システム操作ナビゲーション「Dojoナビ」について詳しく見る

ERP導入のまとめ

ERPとは、企業が持つ資源を管理し、有効活用できるように運用するためのシステムです。従来のシステムよりも経営層に寄り添うシステムとなっているため、情報の一元管理・経営情報の可視化・ガバナンス強化などのメリットがあります。

ERPの導入を失敗しないためには、導入目的を明確にし、複数の目線で評価して長く付き合えるベンダーを選ぶことが大切です。また、操作面の教育も欠かせません。
「Dojoナビ」などのナビゲーションツールを使用すれば、ERPを社内で使いこなせるようになり、導入成功に近づけるでしょう。

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