RPAの意味とは?仕組みやAIとの違いを解説

2019年11月22日

女性がRPAとAIを比較するイメージ

最近RPAという言葉をよく耳にしますが、RPAとはどのような意味で、具体的に何ができるのでしょうか。 また、コンセプトついて何となく知っているものの、仕組みやAI(人工知能)と何が違うのかについては漠然としか分からない方も多いかもしれません。 そこで今回はRPAへの理解を促進することを目的として、RPAの意味・仕組み・特徴や、AIとの違い、さらにはRPAと同列で取り上げられることも多いRDAの意味や特徴も分かりやすく解説します。

RPAってどういう意味?

RPAとAIとの違いについて考える前に「RPA」という用語について知っておく必要があります。まずはRPAの意味や仕組み、特徴を整理しましょう。

RPAとは?

RPAは、ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)の略で、オフィス業務の中でも、パソコン操作を伴う単純作業をロボット(ソフトウエア)で自動化する技術や概念を指します。人間が手作業で行っていた業務をロボットで自動化することで、生産性向上やコスト削減が可能になると期待されています。

RPA自体は技術的な概念で、実際の作業を行うソフトウエアを「RPAツール」と呼んで区分するのが一般的です。 「RPAロボット」あるいは「ロボット」という呼び方は、狭義ではRPAツールに記録させる業務プロセス・作業手順・実行スケジュールを含めた作業上のルールなどを指しています。 ただし、RPAを分かりやすく説明する上で、RPAが記憶する作業手順やルールを「シナリオ」と呼んで、ロボット(ソフトウエア)と区別するケースが多いです。

また、「ホワイトカラー業務」と呼ばれるいわゆるオフィス業務をロボットが自動化することから、RPAは「Digital Labor(仮想知的労働者)」と呼ばれることもあります。

働き方改革や労働人口の減少などの課題を背景に、すでに多くの企業でRPAの導入が進んでおり、成功事例も多数出てきています。

RPAの仕組み

RPAでは、人間が作成した手順・ルールなどが記述されたシナリオをロボットに覚えさせ、ロボットがシナリオの指示に基づいて作業を行います。 シナリオはRPAが行う操作手順が記述されたマニュアル、と考えれば理解しやすいのではないでしょうか。

RPAの設定や設計には、複雑なプログラミング技術は不要です。シナリオの作成方法はツールによって異なりますが、現場の非IT部門でも開発できるよう、画面上の直感的な操作でロボット開発ができるUI(ユーザーインタフェース)を採用した製品も多くリリースされています。

RPAの特徴

RPAの持つさまざまな特徴の中から、業務効率化や運用のしやすさに焦点を当てて分かりやすく整理してみましょう。

  • 24時間365日、時間帯や曜日に関係なく稼働
  • 人間は労働基準法で定められた労働時間(1日8時間、1週間40時間)や休憩・休日に従って業務を遂行する必要があります。一方、RPAロボットはデジタルゆえに休憩時間も休日も不要です。もちろん常に働かされても文句を言うこともありませんし、疲労がたまることもありません。
  • ミスなく正確な作業を繰り返し実行
  • RPAが行う操作は人間が行うそれとは異なり、ヒューマンエラーとは無関係です。ミスが減ることで、従来は修正にかかっていた時間的なロスがなくなるだけでなく、ミスが原因の情報セキュリティーリスクの低下にもつながります。
  • 業務フローの変更もシナリオの更新で柔軟に対応
  • RPAはプログラミングの専門知識がない現場の社員でも、開発しやすく使いやすいよう設計されています。業務上の変更点だけでなく、システム変更などにも対応しやすいため、常に最新・最適な状態でロボットを稼働させることが可能です。
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RPAとAIの違いとは?

RPAはAI(人工知能)と同一視されやすいため、ここでRPAとAIの違いに焦点を当てて、RPAが対応できる業務の自動化を段階ごとに分かりやすく解説します。

AIとの違い

まず、RPAがAIとどのように違うのかを確認しておきます。

  • RPAは実行系処理を担当
  • RPA はシナリオでマニュアル化された業務をロボットが再現する仕組みです。マニュアルの手順やルールは人間が作成する必要があります。RPA は人間の指示に対して受動的に処理を実行することは得意としていますが、複雑な判断や意思決定を伴う作業には不向きです。決められたことを決められた通り実行し続けるのがRPAです。
  • AIは思考系処理を担当
  • AIは機械学習を繰り返し、その経験則や蓄えたデータを分析し、意思決定もできます。RPAが受動的な動きをするのに対して、AIは思考や判断ができ、自ら適切な形に修正できるという点で能動的と言えるでしょう。

上記のようにRPAとAIは全く異なるものですが、その特徴から親和性が非常に高いです。RPAとAIが組み合わさることで、より精度が高い業務効率化が期待できます。

RPAの3つのレベル

RPAには自動化のレベルに応じた3つの段階があり、以下のように分類することができます。

  • クラス1:RPA
  • 本記事で取り上げているRPA(Robotic Process Automation)はクラス1に該当します。思考・分析・判断を伴わない単純作業の自動化が可能です。
  • クラス2:EPA
  • RPAの第二段階はEPA(Enhanced Process Automation)と呼ばれ、AI による機械学習やデータ分析で非定型業務や例外処理の部分的な自動化にも対応しています。
  • クラス3:CA
  • RPAの最終段階であるCA(Cognitive Automation)では、より高度化したAIがプロセスの分析・修正を行い、新たなプロセスの策定も可能になると言われています。残念ながら現状のRPAはまだクラス3のレベルには達していません。

RPAとRDAは同じなのか?

RPAとRDAのを比較するイメージ

RPAと同時に「RDA」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、RDAはRPAと何がどう違うのでしょうか。 どちらも自動化の原理は同じですが、本記事では導入形態でRPAとRDAを区別します。

RPAの導入形態

RPAはサーバー・パソコン上のどちらでも稼働できますが、最近ではサーバーやクラウド環境にインストールするタイプをRPAと呼ぶ傾向があります。ロボットはサーバーにインストールされ、サーバーから個々のパソコンに指示を出し、パソコンを操作する仕組みです。 複数のロボットを社内システムやWebアプリケーションなどと連携させることが可能で、ロボットの管理もしやすいため、中~大規模企業への導入に向いています。

RDAの導入形態

RDAの正式名称はロボティック・デスクトップ・オートメーション(Robotic Desktop Automation)です。原理的にはRPAと同じですが、インストール先がパソコン単体で、デスクトップ上でのみ稼働する点がRPAとは異なります。

RDAは1台のパソコンで動くため、ルール・条件変更などが手軽に行えるのが特徴と言えます。 価格はRPAに比べると安価で、機能が限定された無料版なども提供されていますが、自動化したい端末の台数分のソフトウエアライセンスが必要です。 さらに、ロボットの管理の煩雑さを考慮すると、RDAは小規模事業所などにおけるRPA化には適しています。 大企業の場合、RDAの導入対に適しているのは、PoCや試験導入などのケースに限られます。

RDAの自動化は1台の端末で完結しており、複数の端末間や社内システムとの連携は得意ではありません。 個人事業主やSOHO、規模の小さな企業の事務を自動化したい場合は、RDAの方が費用対効果を得られやすいでしょう。

RPAの導入で業務改善や労働力不足の解消が可能に

今回はRPAの意味や仕組みをご紹介したうえで、AIとの概念的な違いとRPAのコンセプトにおけるAIの位置付け、そしてRPAと一緒に取り上げられることの多いRDAの特徴を解説しました。 本記事を通してRPAの意味についてより理解を深めていただけたのではないでしょうか。

RPAで業務効率化が図れる、と今後もニーズが高まることが予想されます。ただし、その機能を活かすためには導入前後の業務の選別や業務フローの見直しが必要不可欠です。これらの工程に欠かせないパソコンの操作ログの収集とフローの可視化は現状手作業で行うことが多く、導入までのコストや時間がネックとされてきました。

株式会社テンダが提供するD-Analyzer(ディーアナライザー)は、ログ収集や業務フローの抽出も自動化することができ、導入前後の課題解決を低コストでサポートします。 また、RPA化の効果測定も専用プラットフォームが分析・処理を行って可視化します。貴社のRPA導入前後の課題解決にD-Analyzerの活用をご検討ください。

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